【ブログ紹介】
■大学芋はなんで「大学芋」という名前?「大学」+「芋」=「大学芋」と単純にはいえない。そう考えると、ことばには不思議がいっぱい。「大学芋」をきっかけにことばについて考えるブログです!
■はじめての方はこちらへ

2012年04月24日

contact?それともcontact with?

高校の授業は1回50分、時間が限られているので伝えられることも絞らなければなりません。そのために、黒板を使うだけでなくプリントを配布することも多いのですが、せっかくなので、そのとき使ったものを再利用して、ブログでも紹介してみようと思います。今回は、contactという動詞を扱った後に出た質問に答えるときのものです。

*****

前回、授業でHe contacted all the members.(彼はメンバー全員と連絡をとった)という文が出てきました。contactは他動詞なので、前置詞の助けを借りずに目的語をとることができます。この文を扱ったときに、「contactにwithはいらないのですか?contactの後にwithがある文を見たことがあります」という質問を受けました。はたしてcontact withという表現は使われないのでしょうか?それは品詞を考えるとわかります。

動詞と名詞
まず、つぎの日本語を考えてみてください。

(1)彼らは新しい空港建設した
  (「新しい空港を建設する」は目的語+動詞)
(2)私たちは新しい空港建設に反対します。
  (「新しい空港の建設」は修飾語+名詞)

どちらも同じ「建設」という語が使われています。しかし、(1)では「新しい空港建設する」が目的語(新しい空港を)+動詞(建設する)の関係になっているのに対して、(2)では「新しい空港建設」が修飾語(新しい空港の)+名詞(建設)の関係になっています。その違いは、「」を使うか「」を使うかにも反映されていますね。

これに対応する英語は次のようになります。

(3)They constructed a new airport.
  (construct a new airportは動詞+目的語)
(4)We oppose the construction of a new airport.
  (the construction of a new airportは名詞+修飾語)

日本語と同じく(3)では、動詞(construct)+目的語(a new airport)の関係、(4)では名詞((the)construction)+修飾語(of a new airport)の関係です。英語の場合、目的語は語順で表すのでそれを示すものは表面上ありませんが、名詞修飾の場合は前置詞の力を借りるのでofが使われています。

これと同じことが、contactの場合にも起こります。次の例を見てください。

(5)You should contact her.(contact herは動詞+目的語)
  彼女と連絡をとるべきだ。
(6)He avoided contact with her.(contact with herは名詞+修飾語)
  彼は彼女との連絡(接触)を避けた。

(5)では、動詞(contact)+目的語(her)の関係ですが、(6)では名詞(contact)+修飾語(with her)の関係です。つまり、contactが名詞で修飾語が必要なときには、前置詞withを用いるのです

文法は目には見えない
constructとconstructionは見た目の上で違うので、動詞か名詞かは見ればすぐに判断できます。しかし、contactの場合は、動詞も名詞も同じ形なので、見た目で確認できないのです。そのため、動詞として使われているのか名詞として使われているのか、その都度判断しなければいけません。それによってwithを使うかどうかが変わります。次のような例の場合も同じです。

(7)A visit to the moon is no longer impossible.
  月への旅行ももはや不可能ではない。

visitは動詞のときには他動詞なので前置詞はいりませんが、(7)では名詞として使われているので前置詞toが必要です。

英語で難しいのは、意味を読み取るのにただ単語だけ見ていてはだめで、単語の品詞や文の中での関係(目的語や修飾語)を考えなければいけないときです。それらは、見た目の上ではヒントがない場合が多いのです。このような目には見えない文法の存在に気づけるようになると、英語がわかってきます。単語テストはある程度丸暗記でも通用するのに、文法のテストではそれができないのは、文法が目に見えないからです。目に見えないものは、なんとなくとらえどころがない気がして不安になりますが、それを乗り越えることができれば、英語が楽しくなります。文法を自分ひとりでしっかり判断できる状態を目指してがんばりましょう!そのためのできる限りのサポートを、この授業ではしていきたいと思います。

関連記事:見えなくても、聞こえなくても、大切なものはある
posted by ダイスケ at 02:12| Comment(0) | 学習・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。