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2011年02月14日

名詞を使うか、動詞を使うか:「雨が降る」という表現の日英比較2

前回の記事:降らない雨はない?:「雨が降る」という表現1
前回は「雨が降る」という表現とそれに対応する英語の表現について考えてみた。
日本語では「雨」+「降る」という表現を使うのに対して、英語ではrainという動詞一語で済ませる(ただし、よくわからないitを使い、It rained last night.のようになる)のだった。

実は、英語でも「雨」をrain、「降る」をfallとすることで、日本語のように両者を分離させた表現は可能だ。

(1)
a. 雨が降りだした。
b. Rain began to fall.

これを見ると、英語は二通りの表現をもっていて、日本語よりも表現方法が多いように思える。これは、次の表現ときとは対照的でおもしろい。

(2)
a. 春が来た。
b. 春めいてきた。
c. Spring has come.

(2a)の日本語と(2c)の英語では、「春」+「来る」、spring+comeというように、名詞と動詞を使った表現だが、(2b)では「春めく」という動詞一語が同じような意味を担っている。

こうなると、意味のちがいが気になる。(2a)の「春が来た」では、春とその前の冬という季節の境目がはっきりしていて、その季節が変わったという感じがするが、(2b)の「春めく」は春らしさが感じられるようになるような、徐々に季節が移り変わっていくことを表している印象を受ける。(3)のように時間の幅を感じさせない表現といっしょに「春めく」を使うと少し不自然なのは、その違いを反映しているのだろう。

(3)
a. 昨日、春一番が吹いた。やっと春が来たね。
b. ?昨日、春一番が吹いた。やっと春めいたね。

では、it+rain式の表現とrain+fall式の表現でも何か違いがあるのだろうか。きっとあるのだろうけど、こういうのは辞書には載っていない。ちょっと考えただけでも、rain+fall式の表現では、どんなrainなのかをより限定できるし(a sprinkle of rain(小雨)など)、いっしょに使われる副詞にも違いがありそうだ。よく考えたら、We had much rain this summer.みたいな表現もあった。もしかしたら、これも論文のネタになるかもしれない。今度ちょっと調べてみようかなあ。

関連記事:春めいてきた
posted by ダイスケ at 02:09| Comment(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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