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■大学芋はなんで「大学芋」という名前?「大学」+「芋」=「大学芋」と単純にはいえない。そう考えると、ことばには不思議がいっぱい。「大学芋」をきっかけにことばについて考えるブログです!
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2009年12月12日

日本語の「さがす」と英語のsearch

日本語の「さがす」に当たる英語は?ときかれたらseachを思い浮かべる人が多いだろう。
だが、「さがす」とsearchには大きなちがいがある。

まず「さがす」の意味を考えてみよう。
日本語で「家をさがす」というと、実は二通りの意味がある。
ひとつは、引越しを考えている人が次に住む家はないかなと思っている場合。
「家」は「さがす」という行為によって見つけだす〈対象〉である。
もうひとつは、鍵をなくした人がどこにあるのかと家の中を調べている場合。
このとき「家」は「さがす」という行為を行う〈場所〉である。
つまり、「さがす」は〈対象〉と〈場所〉の両方を目的語にとることができる。
(ちなみに、言語学では〈対象〉〈場所〉などを意味役割(semantic role)と呼んでいる)

では、英語のseachはというと、〈対象〉と〈場所〉をはっきり分けて表現する。
先ほどの「家をさがす」でいえば、〈対象〉の場合はseach for the houseと前置詞forを必要とする。
一方、〈場所〉の場合、search the houseとそのまま動詞の目的語として表現する。
というわけで、「さがす」とsearchは目的語の選択でちがいがあり、両者は完全に同じというわけではない。

このことは、高校のときに『システム英単語』という参考書から知ったのだが、そのときおもしろいと思ったことは今でも鮮明に覚えている。
もっとことばについていろいろ知りたいと思ったきっかけのひとつ。

今回は『システム英単語』の説明をアレンジしただけなので、次回はこれをきっかけに考えたことを紹介する予定。

なお、「さがす」は「探す」と「捜す」の使い分けに言及しないためにあえて漢字にしなかった。
このような漢字の使い分けに関しては「『冷やす』と『冷ます』2 ― 和語と漢字」で扱っています。

参考文献
刀祢雅彦・霜康司.1998.『システム英単語』駿台文庫.
続編:日本語の「さがす」と英語のsearch 2
posted by ダイスケ at 20:06| Comment(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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