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2009年07月06日

世界の言語入門

それほど多様な世界の言語について、たった一人で考えようというのだから、どうがんばってもエッセイにしかならない。だったら、言語学的な難しい記述ではなく、楽しく読みやすい物語を目指そう。(p.4)

黒田龍之助. 2008. 『世界の言語入門』 講談社現代新書.


世界には3,000とか5,000とか、人によってはもっとたくさんの言語があるという。
この本は、そんなにたくさんの中から著者の独断で選んだ90言語について、2ページに1言語ずつアイウエオ順に紹介していく。
上に引用したのは「はじめに」の一文。
もう、これを読んで買うしかないと思った。
だって、無謀すぎる(笑)。その無謀っぷりを見てみたくて。

本の内容としては、決して詳しいものではなく、ただの思い出話しか書いていない言語もある(セルビア語とか)。
でも、そもそもエッセイだからそれでいいと思う。

さて、自分自身も最近はドイツ語やそれ以外の言語に接する機会があるが、いろんな言語に触れるっていうのは楽しいことだ。

中学で英語を習いbrotherという語を知ったとき、英語では兄と弟を区別しないことを知って驚いた人は多いだろう。
(「兄」をone's big brotherと言うなど、区別できないわけではないが)
言語によってものの見方はちがうんだなと感じる瞬間だ。

その後、英語の学習が進むにつれ、3人称や現在完了など日本語とちがう面がどんどん出てくるが、勉強が大変でいちいち新鮮には驚く余裕がなくなってしまう人が多いのかもしれない。
とりあえず、そういうものだと思っておかないと先に進めない。

自分はそういうところにいちいち「なんでだろう?」と疑問を抱いてきたように思う。
現在形が表す「現在」ってそもそもいつのことだ?
辞書には前置詞forにいくつもの項目があるけど、なんでいっぱ意味があるんだ?などなど。

もちろん、考えてもよくわからない。
でも、考えずにはいられなかった。どうにも気になる。
Brotherのときの感動をいつまでも忘れられないとでも言おうか。
大学で言語学を勉強することになったのもそのおかげだ。

もちろん今でもわからないことだらけ。
でも、わからないことは悪いことではなくて、それだけ考える楽しみがあるってことでもある。
外国語にはその外国語なりの新しいものの見方があるし、他の言語との意外な共通性が見つかることもある。
それは、外国語を学べば学ぶほど、考える楽しみが増えるってことではないだろうか。
この本を読んで、そんな気持ちが強まった。

自分の意志というより強制的にやらせれることも多い外国語学習(特に英語)。
でも、言語が人間にしかないものなら、母語のほかに外国語を学ぶのも人間だけに許された娯楽なのかもしれない。

世界の言語入門 (講談社現代新書)

世界の言語入門 (講談社現代新書)

  • 作者: 黒田 龍之助
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/09/19
  • メディア: 新書



ラベル:新書
posted by ダイスケ at 01:44| Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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