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2017年01月30日

文法・語法の小窓1:cutの使い方

以下の二つの英文を日本語に直すと、どうなるでしょうか。

(1) I cut my finger on the broken glass.

(2) The cut on his hand goes very deep.


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cutは日本語でいうと「切る」という意味ですが、「(意図的に)切る」場合だけでなく、「(うっかり)切り傷をつくる」という場合にも用います。(1) は後者の意味で用いられると考えるのがいいでしょう。日本語でも「昨日夕飯を作っているときに指を切ってしまった」と言えば、「切る」が「切り傷をつくる」という意味で使われていることからわかるように、その二つの用法がありますね。そのため、(1) を訳す場合にはあまり気にしなくてもいいかもしれません。ただ、実際に英語を使う際にパッと口から出てくるようにするためにも、cutに「切り傷をつくる」という意味があること自体を覚えておくのは大事なことだと思います。

なお、I cut myselfやI cut my fingerのcutを「意図的に切る」という意味で取ることも可能ではあります(実際には迷うような文脈はあまりないかもしれませんが)。ただし、目的語が再帰代名詞か身体部位 名詞の場合は「切り傷をつくる」という意味で用いられていることが多いと言ってよいでしょう。ただし、次の例のように意図的に切るのが自然な解釈の場合もあります。

(3) John cut his nails with nail-clippers.

次に、(2) を見てみましょう。このcutは動詞ではなく名詞です。この場合は「切り傷」という意味で用いられています。つまり、cutは「切る傷をつくる」という動詞として用いる場合 (1) と、結果としてできる傷という名詞を表す場合 (2) があるのです。

このような二つの用法をもつ動詞として、ほかにbruise(打撲傷をつける/打撲)、scratch(ひっかき傷をつくる/ひっかき傷)、sprain(捻挫する/捻挫)などがあります。

というわけで、(1) と (2) は以下のような日本語に直すことができます。

(1) ガラスの破片で指を切った
(2) 彼の手の切り傷はとても深い。

なお、(1) は『ウィズダム和英辞典』から、(2) は『ウィズダム英和辞典』から取っています。(3) は小西友七編『英語基本動詞辞典』から。『英語基本動詞辞典』は英語の動詞を研究する際には重宝します。
ラベル:英語 語学
posted by ダイスケ at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする