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2013年10月05日

英語で論文を書く(1):外国語で書くからこそ得られるもの

大学ではいわゆる英文科に所属していたこともあって、英語でレポートを書く機会がたびたびあった。卒論も英語だった。大学院生になってからの論文は、英語で書くことの方が多い。英語で論文を書くのは大変で、なかなか一日に書けるページ数も少ない。辞書を引いたり英語の文献を読み返しながらやっていると、わずか数行書くのにだって、一時間ぐらい、場合によってはそれ以上かかるときもある。

英語に限らず、外国語で論文を書くのは骨が折れるが、外国語で書くからこそ得られるものもある。日本語で書くと、内容がボロボロでも、案外何かしら書けてしまう。しかし、外国語ではそういったごまかしができないから、内容に意識的になる。

実際、英語で論文を書いていて筆が進まないとき、その原因は英語そのものというよりは中身にあるという場合がけっこうある気がする。(「筆が進まない」と言うと、なんだか古風な感じもするが、他に変わる表現がなかなか見つからない。)論じる順番がわかりにくかったり、論理に飛躍があったり、主張の提示の仕方に自分自身で納得していないことがわかったり。そういうときは、一度書くのをやめてノートに論文の要旨を書き出してみる。そんなことをしているうちに、ちょっとずつ内容が整理されていく。

書いているときに作業を中断してノートを引っ張り出すのは、どんどん完成が遅くなるように思えて、気が重くなることもある。だったら書く前にもっと内容を考えればいいじゃないかとも思うが、書き始めてみないと、自分の論にどんな問題があるのか気づかなかったりする。実際に文字にしてみると、だいたい大丈夫だと思った考えが案外いい加減だったと思い知らされる。それは、日本語で論文を書くときでもそうなのだけど、外国語だと余計にそうなる。

そうやって、試行錯誤しているうちに、ちょっとずつ内容がよくなっていく。その結果、日本語のときよりもよい論文が書けたかもしれないと思うことがある。時間はかかるが思考の訓練になる。その意味では、外国語で書くことはけっこう創造的な営みなのかもしれない。

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ラベル:日記 研究 語学
posted by ダイスケ at 00:05| Comment(0) | 学習・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする